リアル友達ゼロからのInstagram開設
影響力のあるSNSとして良くも悪くも生活の一部になっている人も多いInstagramですが、個人的には10年前にアカウントを作り友人との交流&情報取得のために使っています。
当時と今とインスタの規模感はずいぶん変わってきました。インスタグラマーという存在の出現、投稿ページでの買い物機能、企業の広報活動をフォローする専門のコンサル会社もあります。もしかしたら企業アカウントに触れる機会の可能性もあるかもしれないし「今のインスタって?」と勉強も兼ねて新規アカウントを開設したお話です。
誰のアカウントを作るのか
個人事業をしている知人がいれば、と思いましたがとっくに皆さんアカウントはお持ちで。コレという継続して発信できる内容がなければ開設しても続きません。そこで思い出したのが実の父でした。
現役引退はしましたが習い事にも忙しいアクティブシニアで、何十年も続けている趣味があるのです。そのひとつが昆虫採集。何十という標本箱が誰に披露されるわけでもなくクローゼットにしまってあって、博物館っぽいなとは思っていたのです。
これは良いコンテンツになる!手土産を持って実家へ向かいました。
高齢者とSNS
当然ですが、ガラケー使用者の高齢(70代)の父にはSNSとはなんぞや、からプレゼンが必要です。やる気にさせて父のメルアド(新規アカウント)をゲットしなければなりません。
・同じ趣味の人とつながれて楽しいものであること
・他の人の昆虫コレクションが見られるし自分のも披露できる
・本名や個人情報は表に出ないこと
・私の仕事の参考になるから協力してほしい
これが若い人なら「世界中の虫好きとつながれる!」とわくわくするところですが、高齢者は違いました。「面白そうだけど、見知らぬ人とつながる気はない」とのこと。リアルな顔見知りとリアルな関係が当たり前の時代を生きた人には、SNSは少し空虚で危険にも感じるのだそうです。
そこで、アカウントは父本人のものですが投稿は私が代行することにしました。実際に、子どもや孫が代理投稿しているアカウントもあって大変人気のようです。
インスタ代行投稿
ここからが本当の勉強になる部分かもしれません。企業発信のアカウントだと気をつけるべき点はたくさんあります。
・投稿タイミング(固定の曜日を決める、人が見るであろう時間帯)
・ハッシュタグの選択(ビッグワード、スモールワード等の設定)
・魅力的な写真の準備(プロに依頼する場合も)
・フォロー相手の選択(横のつながり)
・炎上しない知識
特にハッシュタグは、検索ワードにあたるので多くの人に見てもらいたいためには戦略的に使用する必要があります。例えば、日本製を打ち出したくても#japanでは投稿数が1.5億もあるため、検索上位に表示されるのは非常に難しいでしょう。固有名詞などのスモールワードを織り混ぜて企業アカウントでは20〜30個を設定するのは当たり前のようです。(個人がそれをやると「あざとい」印象があるのは否めません)
というようなことを少し勉強させてもらいました。
実際の投稿画面がトップ画像になります。
アカウント開設から3ヶ月と少し、フォロワー91人、1投稿あたりのいいね平均20ほど。私の個人アカウントが10年でフォロワー94人(リアルな友人、趣味つながりのみ)なので、父の世界はずいぶん広がったと言えるかもしれません。
ただし、当のリア充高齢者本人はそのことに興味はないようで、たまに写真を撮りに行く私に昆虫の名前など教えることを楽しんでいるようです。
毎日誰かがアップする昆虫の写真をチェックしつつ、これからも増えそうな昆虫標本箱を世に披露し続ける所存です。何かのタイミングで面白いことが起きるかもしれませんし。
ところで、昆虫用の標本箱のことをドイツ箱って言うの知ってました?
今回の父とのコミュニケーションで新しく知ることもあるのだな、と思ったのでした。